2022 8/10  みかさん

 

                お盆休み。

 

                  来る同級生がみんな年寄りばかり。   

 

 

 

「 むらかみ みか 」 さんの絵を眺めてください。少しずつあげていきます。

    綺麗な写真とは言えませんが、ご容赦ください。

 

 

 

 

 

                                    「 ピ ラ ー ル  女 神 」

 

 

     ドライリーフが絵の上方にあります。作品によって絵の色が違い、紙質も変わり

      貼られているドライリーフも異なります。同じものはありません。

 

                 女神はもちろん、聖母マリアです。  

 

     ピラールという言葉は、聖母マリアが、柱(ピラール)の上に現れたという

         スペイン、サラゴサの伝承から。

 

              聖母マリアとイエス 

 

    みかさんの作品に描かれる女性のパターンは、面長で、

            目を閉じていることが多いのですが、

        それとは異なり、目を開け端正な雰囲気です。

 

    聖母マリアですから当然でしょうか。イエスは面白い顔立ちです。

   髪の毛もカールをしています。聖母子像は有名な作品がいくつもありますが

   どれも、イエスは立派な顔立ちで、髪もふさふさしています。神の子ですから

    当たり前でしょうか。

 

 

     

       この間たまたま、古いアルバムの写真を見ていたら

       赤ん坊を抱いてお風呂に入れている妻の写真があり、

       子供の顔が、この絵のイエスに似ていたのでびっくりしました。

     

      もちろん、妻はマリア様ではありませんし、息子もイエスとは

         似てもにつかぬ人間ですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

             

               「 海 の 振 動 」

 

 

     大きなウミガメが大海を泳ぐ様を、海の振動という、大ぶりな言葉で

                的確に表現しています。

 

        フレームは大きな作品の割には細いものです。

       青海波のような雰囲気で気に入っています。   

 

 

       

         ウミガメの周りにエンボスで波紋が描かれています。

            カメの中には三匹の金魚が。

 

 

   みかさんの作品の特徴は、モチーフの形の中に、別な世界が描かれていることです。

             ウミガメの形態は、その世界へ通じる窓になっています。

 

     我々はそこからもう一つの世界を、覗き込んでいる気持ちになります。

 

         アリスが落ちた穴の中の世界です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            「 風をつくるもの 」

 

         風をつく

 

     みかさんの描く天使は、伝統的で、ふくよかなエンゼルです。

      でも羽根が小さいですね、これで飛べるのかしら。

    ピアノを弾く手も小さくて、オクターブは届きそうにもありません。 

 

    風の動きを、ちぎった色紙で、流れる葉、花びらのように、表現しています。

         みかさん得意のやり方です。

 

         その風に、エンゼルが気持ち良さげに乗っています。

 

 

 

 

 

 

 

   

                「 ソ ナ タ 」

 

 

         楽器をモチーフにしたシリーズの一つです。

 

     ピアノの鍵盤も藤色で、伸びる葉と相俟って和風の雰囲気です。

 

        エンボスには蜘蛛の姿も。

 

 

 

 

 

 

 

                                  「 秋 」

 

 

               秋思。 枯れ葉が舞っています。

 

   こういう女性のパターンも、みかさんの作品の一つの形です。

      この女性は目を開いていますね。

 

     ここでは、このパターンの作品を多くは取り上げていませんが

           現代的、現実的、と言えるような一連の作品も

      みかさんは作っています。

 

       この作品は雰囲気もよく、綺麗な色合いです。

     洋服の襟元の形は、そう言えば、みかさんの好みですね。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

               「 農 場 」

 

 

     小品です。三角形の構図で、上に屋根を置いてバランスをとっています。

 

          孔雀がいるのがすごいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

               「 帰 還 」

 

      

        上の「農場」と同じタイプの小品です。

 

    帰還というと少し大袈裟な言葉ですね。宇宙飛行士の地球への帰還、

        勇者の帰還といった感覚の言葉使いです。

 

        ホメロスオデュッセウスの帰還のように。

 

   絵では、車で帰宅した夫が、妻と犬の出迎えを受けています。優しい家庭ですね。

 

   みかさんは、スペインで長いこと日本語を喋っていないので、帰国して時々

     面白い言葉使いをすることがあります。

     簡単な言葉が出てこず、漢語を使うことが良くあります。

       これも帰還ではなく、帰宅かもしれません。

         それとも長い不在の後でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

                        「 窓  辺  で 」

 

 

         みかさんのお気に入りの作品です。

 

       グラスを前に置いた子供は何を思っているのでしょう。

      

        窓の外の世界には、何が見えているのでしょうか。

     いつもとは逆に、向こうの世界から、我々の世界を見られているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                              「 C A S A   」

 

 

                                       小品です。

       いつもの女性と違い、丸顔です。窓から外へ顔を出しています。

 

      カーテンが風で翻る、小さな煉瓦作りの家です。庭には鳥の家族と花が。

 

         CASAですから家ですね。カサブランカではなく

         カーサロッソでしょうか。適当ですが。